美容師の仕事をしてると、たまにあるんですが・・
”お客様が技術的なご要望を伝えてくる事”
技術的なご要望っていうのは、髪型などの希望とかではなく、例えばカットの手順だったり、使う道具だったり、切り方だったり・・・
こういったご要望を受け入れるかどうか?なんですが、僕は基本的にはお断りする美容師です。
”僕のやり方でやらせて欲しい美容師”なんです。
別に頑固とか、変なプライドがあるとかではありません。
最終的な仕上がりも含めて、お客様のためにもその方が良いと思ってます。
分かりにくいんで、ラーメン屋さんに例えますね。
豚骨で出汁をとる、こだわりのあるラーメン屋があるとします。
そこのラーメン屋さんにラーメン食べに行って、「出汁は魚介でとって欲しい」って言っても、当然やってくれません。
仮にやってくれたとしても、そこのラーメン屋はこだわりのラーメン屋ですから、豚骨の出汁にこだわってるわけで、魚介の出汁には特に拘ってないんですよね。
材料さえあれば、なんとなくは魚介の出汁でもラーメンは完成します。
ただ、それが美味しいかどうかって考えると、魚介の出汁に拘ってる店には勝てるわけがないんです。
見よう見まねで慣れない事しても、良い結果にはならないって事です。
長年通ってた美容室があって、なんだかの理由で仕方なく別の美容室を探さないといけない状況のお客様によくありがちな出来事です。
長年気に入った美容室に通われてますので、その美容師さんのやり方が正解になってるわけです。
勿論それは正解なんでしょうけど、全く同じものを他の美容師さんに求めても、それは不可能なんです。
美容師にはそれぞれの正解があるんですよね。
そんな時は、全く同じものを求めずに、”同じくらいの拘り持った美容師(やりかたは違っても)を探す”に考えを変えた方が良いと思います。
美容師のカット技術って、正解がないんですよ。
ある美容師が正しいと思ってる事を、別の美容師は邪道って言います。
また、ある美容師が邪道って思ってる事を、別の美容師は正しいって言います。
そういう業界なので、美容室選びってほんと難しいんだと思います。
結局のところ、”人”になっちゃいますよね。
お客様にとっては、信頼できる美容師がいるといないとでは、大きな違いです。
髪型の似合う似合わないだって、結局のところ主観的なことですもんね。