美容師さんに髪型を注文するのってすごく難しい…
どうしたら上手く伝えられのか教えて欲しいです。
分かりました。
では美容師の立場から思う”上手な髪型のオーダー方法”を分かりやすくお伝えします。
この記事では、美容室に行くときにどんな風にオーダーをしたら髪型の失敗が少ないのかを、現役美容師がアドバイスします。
美容室でなかなか思い通りの髪型にならない、美容師さんに思いが伝わらない人は必見です。
美容室でのオーダー時に重要な5つの事とは?
美容室は髪の毛をキレイにしてもらいに行く場所です。
そしてそれをしてくれるのは美容師さんです。
当たり前ですが美容師さんも人間、そしてお客様も人間。
美容師さんに髪をキレイにしてもらう事は、コンビニに行って選んだ商品を買うのとは全く違う。
これを忘れてはいけません。
もちろん、お金を支払うのはお客様です。
美容師はプロとして、お客様に満足してもらうのに全力を尽くすのは当然。
ただやっぱり注文が上手なお客様と、苦手なお客様が存在する事も事実です。
僕が思う、美容室での髪型の注文で大切な事を5つ紹介します。
- 事前に髪型を決める事は必須では無い
- 憧れのタレントさんを伝えるのは◎
- しばれる長さを注文する時の注意点
- 写真と同じ髪型にならない理由とは?
- パーマで失敗しない為にはこれだけ知っておいて
事前に髪型を決める事は必須では無い
美容室に行くから髪型決めなきゃ…
美容師さんに迷惑かかっちゃう…
でも、なかなか決め切れない…
髪型は、もちろん来店時に決まってるのに越したことはありません。
でもね、全然決めずに来ても全く問題ありません。
迷惑でも無いです。
もし、お客様がしたい髪型が決まっているのなら、画像を用意して頂くのがベストです。(2、3枚あるとより良いです)
ですが美容室に行ってから担当者と相談して決めるのも、僕ら美容師は大歓迎です。
美容師は髪のプロなので、色んな角度からヘアスタイルをご提案できます。
美容師の立場からしても、髪型決めずにサロンに行ってそこで相談して決めるということは、信頼されてる感じがしてとても嬉しいんですよ。
そういう頼られ方が大好きな美容師さん多いと思います。
- 「伸ばし途中で髪型飽きたんだけど、どんな風がいいと思う?」
- 「和服に合わせるショートが良いんだけど、どんな感じが良いと思いますか?」
- 「なんか飽きたから変えたいな…」
- 「洋服の好みが変わったから髪型も変えてみたいけど…」
- 「人前で公演する機会が近々あるので、それにふさわしいの髪型はどんなのですか?」
- 「今流行の髪型にしたいな」
- 「男性受け(女性受け)が良い髪型にしてください」
- 「おまかせ★」
今挙げたのは、実際に僕が受けた事のある注文のほんの一部です。
こんな感じのオーダー、僕はとても好きですね。
美容師として頼られてる感がありますからね。
あまり深く考えず、思ったことを美容師さんに伝えてくれたら大丈夫ですが、ひとつだけお願いがあります。
それはなんですか?
極端に優柔不断なのはやめてほしいです。
正直言って少し困ります。
カウンセリングで使える時間には限りがあります。
美容師に相談して髪型を決めると言うことは、その美容師さんを信頼してのことだと思います。
信頼できないのなら相談はしない方がいいです。
美容師さんの言いなりになれとは言いませんが、美容師はプロですからプロの意見は素直に取り入れた方が良い結果になります。
憧れのタレントさんを伝えるのは◎
これはもしかしたら少し恥ずかしいって思う人も多かもしれませんが…
とっても簡単で誰でもできるオーダー方法があるんですよ。
えー!
どんな方法ですか?
とても知りたいです!
「芸能人の誰々に憧れてます!」って思い切って伝えましょう!
これは芸能人の髪型の写真を美容師さんに見せる事とは少し違います。
憧れの有名人を美容師さんに伝えることで、好みの女性像(男性像)を一発で共有できます。
ただ、お互いが知っている有名人じゃないと意味がないです。
芸能人って、売り出してるそのキャラクターやイメージがありますよね。
例えば、米倉涼子さんと石原さとみさんで比べてみましょう。
米倉涼子さんのイメージってどうですか?
かっこいい女性、キャリアウーマン風、媚びない女性、あとはドクターXとかですかね。
なるほど。
では石原さとみさんはどうですか?
男性受けが良い、あざと可愛い、フェミニン、とにかく可愛いかな。
何が言いたいって、誰もが知ってるような有名なタレントさんは美容師さんとお客様がイメージを共有できるツールになるって事です。
「石原さとみさんに憧れてます♪」なんて、なんか言いづらいです。
そこまではっきり伝えると逆に気持ちが良いもんですよ。
それに何より分かりやすい!
オーダーするお客様の好みが変わらない間は、その憧れの芸能人の雰囲気をベースにヘアスタイル提案ができるので、美容師にとってすごく助かる情報で実はとても有効は手段です。
思い切って憧れの芸能人を美容師さんに伝えてみてください。
念を押しますが、マニアックな芸能人はだめですよ。
しばれる長さを注文する時の注意点
”しばれる長さ” ”結べる長さ” ってよく言いますが、それもいろいろあるんですよね。
ポニーテールが出来る長さと、低い位置でしばれる長さはかなり違います。
レイヤーも含めてしばれる長さと、多少パラパラ毛が落ちてもざっくりとまとめられる長さでもかなり違います。
なので、注文する時も注意が必要ですよね。
しばれる長さを注文する時の失敗しない方法は、どんな状況でしばる事が多いかを伝えると良いと思います。
例えばこんな感じ・・・
- 「家事をする時に邪魔でまとめる事が多いので…」
- 「学校で部活をする時にまとめるので…」
- 「仕事でしばらないといけないので…」
- 「仕事で和服を着るので…」
- 「ポニーテールをしたいので…」
他にも、自分の髪をまとめる事に関して、どのくらいのスキルがあるのかも伝えられるとより良いですね。
- 多少後毛が出てしまってもスプレーやピンを使える
- 不器用なのでゴム一つで確実にくくりたい
などなど。
このような事は気の利いた美容師さんならカウンセリングで引き出してくれるとは思いますが、分かっていて損はありません。
どんな理由や状況で髪をまとめたいのかを美容師さんに伝えると、期待以上の提案をしてくれるかもしれませんよ。
写真と同じ髪型にならない理由とは?
”希望の髪型の写真を持って行ったけど思い通りにならなかった” そんな経験ありませんか?
あります。
まともな美容師さんなら、写真があれば同じ様なスタイルにする事はそんなに難しくありません。(それが出来ない美容師さんは技術的に問題外です。)
では、何で思い通りにならなかったって思うのか?
お答えします。
それはズバリ!
美容師さんが写真と全く同じカットをしようとするから。
え?え?え?
何言ってるんです?
質問の意味分かってますか?
写真と同じスタイルにしたいんだからそれの何がダメなの?
ヘアスタイルを忠実に再現することに囚われてはダメなんです。
それよりも、その写真の雰囲気、女性像(男性像)を再現することを考えないとダメなんですよね。
頭の形、輪郭、顔のパーツ、髪質、全てが違う人が全く同じ髪型をしても、その人が気に入った写真のスタイルの様になるとは限りません。
何を言いたいかというと、”カットを真似する美容師さん”と”その写真の雰囲気や女性像(男性像)を真似してくれる美容院さん”の違いだと思います。
後者のタイプの美容師さんに切ってもらえば、満足する可能性が高いと思いますよ。
雰囲気を真似するって事は、写真と全く同じカットをするんじゃなくて、その写真の雰囲気になる様にお客様の顔立ちや髪質に合ったカットをするっていう事です。
パーマで失敗しない為にお客様に知っていて欲しい事
パーマかけて気に入ったことが一度もありません。
なるほど。
パーマの失敗の理由は大きく分けて2つあると思ってます。
- 美容師さんの技術不足
- そもそも髪質や求めるヘアスタイルにパーマが不向き
1は言うまでもないですよね。
美容師さんを変えてください。
意外とパーマスタイルの失敗理由で今の時代で多いのが2の理由なんです。
基本的に、現在多くの人に好まれるヘアスタイルはパーマスタイルが少ないんです。
そして、実際はパーマで作られたヘアスタイルではないのに、それがパーマだと思ってしまってる人が多い。
しかもそのことをしっかりと伝えない美容師さんも多い。
結局パーマが必要ないのにパーマかけたりするから、パーマを失敗したとお客様が思ってしまう。
これには色々と美容業界の複雑な事が関係あったりもします。
美容師たち自身が、パーマに関してややこしくしてしまったんですね。
この件はより具体的に書いた記事があるので、そちらを読んでください。
-
参考【現在と25年前の常識の違い】”パーマをしたら手入れが楽になる”は間違い!
続きを見る
美容室での注文の仕方での良い例と悪い例
美容室に行くと必ず最初に美容師さんが「今日は髪型どうしますか?」って質問するじゃないですか。
あれ、意外と困ること多いんです。
どう困るんですか?
なんて言ったらいいのか迷ってしまうんです…
なるほど。
写真などがあってそれを見せる場合は簡単だけど、ざっくりしたイメージはあるけど写真も無いし、なんて伝えようかな?
そんな時もありますよね。
ではそんな時の上手な美容師さんへの伝え方を紹介します。
突然ですがここでクイズです!
したい髪型があるけど写真が無い。
そんな時の美容師さんへのオーダーの伝え方、さてどちらが良いでしょうか?
A.
今日は髪型どうしますか?
トップは○○センチ切って、横はこのくらいで、後ろは△△センチ。
あとは軽くなるようにスキばさみですいて下さい♪
(結構こまかく伝えたから大丈夫だよね)
B.
今日は髪型どうしますか?
鎖骨くらいの長さにしたいんだけど、イメージはフワッとした優しい感じ♪
細かいことはよく分からないから、プロにお任せしたいです♪
さあ、どちらが美容師さんへのオーダーとして理想適でしょうか?
Aはしっかりと長さも伝えてるから美容師さんが困ることはなさそうだけど…
Bはイメージしか言ってないですよね、美容師さんが困りそう…
だからAの方が正しいと思います!
なるほど。
実は理想的な注文の仕方はBなんです。
Aの方が理想だと思った人、少なくないと思います。
僕の店でも新規のお客様だと、時々Aのようなオーダーをされる事があります。
確かにAの伝え方は丁寧かもしれませんが、細かすぎてヘアスタイルのイメージが湧きません。
カットのことを分かってる、例えば美容師さんがお客様ならこれもありかもしれませんが…
美容室でのオーダーで1番重要なことは”ヘアスタイルのイメージの共有”なんです。
お客様と美容師が、同じイメージを共有できていないと、どれだけ技術が優れてる美容師さんに切ってもらっても良い結果になりません。
Aのオーダーは、言ってることはとても具体的ですが、”イメージの共有”ができないのでお勧めしません。
言った通りの長さになっても、女性像(男性像)のイメージが違ったらお客様は気にいるはずがありませんよね。
一方、Bのオーダーはお互いが共有できるイメージをしっかりと伝えてますよね。
一見、雑なオーダーに聞こえるかもしれませんが、美容師さんが聞きたいことをお客様が言ってくれてます。
なりたいイメージ(女性像、男性像)をはっきりと伝えて、細かいカットはプロにお任せするのがベスト。
逆にそれで伝わらない美容師さんなら、美容師さんに問題があります。
そんな場合は美容師さんを変えてみても良いと思いますよ。
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【マナー違反?】美容室で絶対にやってはいけない注文方法とは?
なかなか思い通りの髪型にならない人はどうしたら良い?
”思い通りの髪型にならない”ということを考えてみました。
理由は2つあるかなと思います。
1.美容師さんに理想の髪型は伝わってるけど、それを形にする技術が美容師さんに無い。
2.美容師さんに理想の髪型が伝わらない。(美容師の理解力、想像力が足らない)
逆に言えば、この二つの力がある美容師さんに出会えれば、満足出来るんじゃないかなと思います。
美容師は技術があるだけでは駄目なんですね。
技術はあって当たり前で、お客様の思ってる事を言葉以外からも読み取らないといけません。
とても難しいけど、そこが美容師の面白い所でもあります。
お客様でも、注文を伝えるのが上手な方と苦手な方がいます。
僕は基本的にはお客様はオーダーは下手なもんだと思ってます。
当然ですよね、プロじゃないんですから。
なので美容院で注文する時は、上手にオーダーしようと思わずに気軽に思ってることを喋ったら良いと思いますよ。
髪の悩みとかコンプレックスとか。
日頃から思ってることをそのまま伝えてみて。
お客様から出てくるいろんなキーワードから、美容師はヒントを得てお客様の理想を読み取ります。
ある程度経験を積んだ美容師さんはその力があるので、初めての美容院でも気軽に悩みを言ってみて下さいね。
こんなオーダーもありですね
少し変わった注文の仕方もいくつか紹介しますね。
- 「1週間後に大事なイベントがあるので、その時にベストな状態になる様にカットして欲しいな」
- 「◯日に旅行に行くから、その時にちょうどよくなる様にしくれない?」
- 「今日カットしたって分からない位自然な感じに」
そんなオーダーもいいんじゃないでしょうか。
まとめ
- あまり難しく考えずに思ったことを伝えてみて
- 用意できるなら写真が2、3枚あるとベスト
- それでもダメなら美容師さんを変えてみて
みなさんが信頼できる美容師さんに出会えることを祈ってます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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